夜中にTELがあった・・・
「あのね・・○○さんね・・亡くなってたらしい」
あまりの突然のことに言葉を失ってしまった。
職場に入って1ヶ月ちょっとの新人さん。
歳はおれっちより3歳上だけど、気弱な性格、良く言えばおとなしいタイプ。
ホントにマジメな人で、冗談を言っても気づかずにスルーするし、気づいてもワンテンポ遅れて笑ったりツッコミを入れてくる。
おれっちが夜勤に入った日に彼は遅出。
まだ仕事を覚えてないもんだから、手順がわからず、ちょっとしたことでも時間がかかってしまう。
なので帰る時間も遅くなっていた。
仕事がひと段落ついて、「ここをこうしたら、もっと効率よくなりますよ」とか「あの時はこうしたほうがいいですよ」とアドバイス的な話をし、次の日の初夜勤の夜食を持ってきたほうがいいよと念を押す。
そのあとは仕事とはまったく関係ない話で盛り上がる。
今、一番行きたい国は?
世界でCNI(国民総取得)の高い国は?
ニコ動の音楽をMP3に変換するには?
なんでこの職についたか?
気づいたら10時過ぎ、「遅くなってるから、もう上がってください」と言って
「お疲れさまでしたー」と帰っていった。それが最後の会話だった。
次の日、彼は仕事に来なかった。
夜勤明けの夕方、ちょっと頭がボーっとしてる状態のTELでそれを聞いた。
「まさか、あの人がドタキャンするなんて・・・TELしても出てくれないんだ」なんてことを言いながら、
「もしかしたら、なんか事故って、電話できないのかものよ」ってポジティブにも思っていた。
次の日も連絡なし・・・
上の者が実家にTELして事情を説明したらしい。
その日の深夜、職場に警察から連絡あり、彼が自宅で亡くなってたと知らせが入る。
なぜそうなったのか・・・・原因はまだわかってない。
一緒に働いた、一緒に酒も飲んだ人が突然いなくなったという現実。
2日前は笑顔で「お疲れさまでした」と帰っていったのに・・・もう会うことは出来ない・・・
共有した時間は短かったけど、仲間を失ったショックは計り知れない。
その時「時間は問題じゃないんだな」と思う。
お別れの挨拶に行かないとな・・・・